仕事にモチベーションは必要か
仕事にモチベーションは必要か
代表の伊藤です。
長く仕事をしているとモチベーションについて聞かれることが多くなります。
「伊藤さんはどうやってやる気を維持していますか」
言い方は色々ありますが、そういう質問です。
書籍を読んでいると必ずといっていいほど
「自分は何のために仕事をしているか、を改めて見つめなおそう」
みたいなアドバイスが散見されます。
具体的に言えば
・将来なりたい自分を明確にする
・そのために今何をすべきか明確にする
・半年、3ヵ月スパンでのTODOに落しこむ
みたいな、
「一見ごもっともな“らしい”うんちく」
です。
皆さんは上記のアドバイスをそのまま受けた経験あるのではないでしょうか。
しかし、何一つ変わらない・・・(笑)
絶大な効果があった!!という声一度も聞いたことないです。
例えば、
・将来なりたい姿を明確にする→「将来豪邸を立てて家族で幸せに暮らしたい」
・そのために今何をすべきか→「セールスマンとして月2000万の売上を上げる」
・半年、3ヵ月スパンでのTODOに落しこむ→「毎日30件の飛込訪問を行う」
という目標を立てたとします。
ハッキリ言います。
『こんなんでモチベーション維持できますか?』
『おっしゃー!毎日30件飛び込むぞー!』って・・・
元々、モチベーションがどうとか言ってる人だったら
こんな机上の空論を整理しても3日と持たないですよね(笑)
そもそも
「何のために仕事をしているか」
って本当に必要なのでしょうか。
・・・
言い方を変えます。
何のために仕事をしているのか?
を改めて考え直し、深堀し、表面化した程度の動機付けに
どれほどの力があるのでしょうか。
申し訳ないけど
その理由付け、次の日には忘れるでしょ(笑)
もっと言うと、何のために仕事をしているか?を明確にしたって
モチベーションも上がらないし、ましてや実績は出ません。
(相変わらず私見)
何故なら、モチベーションを言葉に出す
本人の意識に問題があるから。
私の穿(うが)った見方では
「モチベーションをどう維持していますか?」
という質問、こういう風に聞こえるんです。
『モチベーションさえあれば自分は必ず成果を出せる』
『今結果が出ないのは動機づけが弱いせいだ』
『努力できないのも、執念が無いのも、モチベーションに起因している』
だ・か・ら・
『仕方ないよね。ぼく、こんなんでも。』
っていう意味だと。
優秀な人材とたくさんお会いする中で彼らから
絶対に出てこないワードがあります。それが何を隠そう、
『モチベーションをどう維持するか』
なんですね(これは本当)
ぶっちゃけ自分がモチベーション云々に悩んだことが無い。
部下から言われてはじめて気づくんですね。
ふつうの人間は、モチベーションを気にするんだ、ってね。
そして自分にはそのモチベーションのよりどころが大して無いことにも同時に気づく。
部下を諭すために
本を読み漁るがどの内容も形式的で全く共感できない。
書いている著者に
『おまえ本当にそんなことしたか?』と思ってしまします。
相変わらず「仕事にモチベーションなんかいるんやろか?」
と思うわけです。
野球少年が一生懸命野球をやっているが
別に大リーグに行きたいとか、
プロのコーチになりたいとか、
『なんのためにやっているか』
なんてこと、その瞬間に考えていないわけです。
確かにレギュラーになりたい!
現在レギュラーであれば選抜に選ばれたい!
そういう思いもあるでしょう。
でも、最も強いのは、
ただただ『上手くなりたい!』
という気持じゃないですかね。
動機なんてそんなものなんです。
レギュラーになるためには逆算して一日何回の素振りがどうので・・・
そんな風にやります?(笑)
ただただ『かしこくありたい』
ただただ『上手くなりたい』
ただただ『綺麗でありたい』
具体的にその先何をしたい、具体的に落しこみがどうのって別にないんです。
ハッキリ言って動機なんて言うのはその程度でいい。
大事なのは
『モチベーションが影響する力はその程度であると認めること』
あなたに何年間そのモチベーションの波が来ていないか??
をはっきり認識し、その波を待たないこと。
そんなものは無い、来ない。人に左右されない。環境に左右されない。
あっても力(技術・知識)が無いと実績は伸びない。
モチベーションに左右される仕事は仕事じゃない。
モチベーションという言葉は、言い訳に都合のよい言葉であるということ、
と認識することです。
それより、例えば自分が営業なのであれば
「顧客の要望や悩みをもう一度深く理解する」
「セールスストーリーを洗練させる」
「クロージングトークをもっと鋭角にする」
という努力の方が効果を生みます。
その努力とモチベーションは関係ない。
モチベーションがあるから努力ができる、
モチベーションが無いと努力が出来ない、
というのは、それを言い訳にしたがる
ただのその人の精神面の弱さ、でしかない。
モチベーションのよりどころを探す必要は無い。
『時間を取って、ただただ努力から逃げない』
必要なのはたったそれだけです。
私は各分野の達人であっても
『崇高な目標があったわけではない』
と思っています。それより、
目の前のことを一生懸命やることから、ただ逃げなかった、
言い訳しなかった、
そういうことだと確信しています。
以前も同じような寒いブログ書いてました