SEMINAR 説明会情報 INQUERY 資料請求 TEL 電話

「将来業務費」という経費

将来業務費という経費

 

代表の伊藤です。

当社の決算は9月になります。早いもので来期で4期目に突入です。

怒涛の3年間でしたが、本当にお陰様で毎年増収増益で着地しています。

 

私は決算前のこの時期になると決まって一人個室に籠り、

来期必勝を得るため「ある儀式」のようなものを行います。

その儀式とは、

 

「事業計画の作成」

 

です。

今期のPL(損益計算書)・BS(貸借対照表)と睨めっこしながら、

あーでもない、こーでもない、と一人妄想を膨らませ、

かなり精密に計画を練っていきます。(独り言も増えますね!)

 

「事業計画」というと何やら小難しい戦略を想像しがちですが、つまりは

「必要な経費をリアルに算出していく」

ということです。

 

この「事業計画の作成」私の得意分野になります。

毎年計画した目標及び経費はほぼドンピシャになる、からです。

目標が高ければ、当然そこに到達するため人材採用を進めるので、

採用費・人件費、人件費に伴う雑費・車両費・広告費・交通費

等の固定費を計画上計上します。

 

この固定費が上がるのに比例して売上・利益が上がるのであれば

何も悩まないのですが、必ずしも期待通り売上が伸びるわけがありません。

 

また、当社であれば9月ー10月にかけて新商品「Q-AUTO」という

SNS戦略商品をリリースします。商品を市場に投入するのでたくさんの反響を

得たいのですが、これもやってみないとわからない

この辺を勘案して計画を練っていくわけですね。

 

この計画を練るに当たって

私が重要視している項目が

 

「将来業務費」

 

になります。

この将来業務費は、実際の会計上の勘定科目にはありません。

私が勝手に付け加えた、しかし計画を計画で終わらせないため

最も重要な項目と考えています。

 

将来業務費というのは、

「将来のために今掛けておくべき費用」です。

例えば、当社が見込んでいるものであれば

 

HP刷新費用 300

AIによる顧客管理費 100

・新しい集客チャネル開拓費 200

 

という感じです。これは、

「今期このくらいの費用を(将来業務に)かけないと

将来の安定はないな」という、

 

「今すぐにかける必要の無い

あくまで数年後のための費用」

 

です。

計画するのですから、その費用は計画通りに掛けます。

いや、掛けないと本当に将来がない、という危機感を持って

お金を投資します。

この将来業務費というニュアンスは、

 

「投資」

 

と似ているかもしれません。

当社は年間1000万くらいは将来業務費用を見ていますが、

 

何せ、すぐ返ってくるものではありません。

むしろ、全く損額になる可能性もあります。

 

例えば、

「新たな集客チャネルの開拓費用」

 

私たち商売をしている人間からすると、

集客ほど安定させたい経営要素は無いですよね。

しかし、集客が安定していない会社ほど、

 

「そもそも新たな集客チャネルの開拓にお金を掛けていない」

 

という実態があります。

特に私のような中小・零細企業だと、

 

「お金を掛けて、もし、失敗したらどうするんだ」

 

という、考えから足がすくんでしまうのです。

足がすくむから何も試してない。なんの経験もしていない。

だから集客に対する経験則ゼロ。

失敗の経験もないが成功法則も掴んでいない。

 

逆に集客が安定している会社はこんな感じです。

インスタ、Facebook、ピンタレスト、

チラシ、ポスティング、ランディングページ SEO対策、

PPC、雑誌掲載、全部やってきた。更にコンサルも入れて勉強している。

その中で、

 

「失敗したものを削除し」

 

「成功したものに、より投資を集中した」

 

「結果、今残っている集客チャネルで安定している」

 

と失敗を元に成功法則を掴んでいるケースが殆どです

まさか「一発で」自社のあたりの集客チャネル開拓しようと思ってません。

 

つまり経験(言い換えると失敗)を前提に考えずに

将来の安定なんて掴めるわけがない、ということですね。

経営をしていれば多くの失敗があります。

 

・雑誌掲載に100万かけたのに反響0だったり、

・良かれと思って入れた顧客管理ソフトは、逆に社員に迷惑そうな顔をされたり怒、

・はたまたスタッフから要望され採用したプログラムソフトは、お金だけ払って

「思ったのと違った」と困惑顔されたり(困惑はこっちの方ですわ怒)、、、汗

 

私も、借入して創業し、ボロ事務所で始めたので

投資にビビるのはわかります。しかし、

 

経営を安定させるためには経営技術(ノウハウを含む)を磨く必要があり、

経営技術を磨くためにはトライアンドエラーは不可欠です。

このトライアンドエラーが、

将来業務費(や経験費)な訳です。

 

投資をして成長をする。ここの予算を削れば削るほど、

目に見えないところで衰退が始まると思うと

身が引き締まる思いです。

一覧へ戻る