彼らが人事評価に興味が無い理由

こんにちは!
ラストコンパスの笹川です。
先日、とある建築会社様に社員アンケートを実施させて頂きました。その会社は社員30名で東海エリアにて新築・リフォーム・不動産を主事業として展開されています。
状況としては社員の流出が近年続いており、管理職が不在の部署がある等、組織体制の改革を必要とされております。一方で、社長のカリスマ性もあり会社としては好調、社員の生産性も利益額で単純に割ると大変高い会社です。
そんな中、人事部長の方からこんなご相談がありました。
「社員の考えていることが良く分からない」
「人事評価制度に誰も興味が無い・・」
まずは状況をリサーチしてみようということで、昨年末に初めて社員アンケートを実施しました。
全員がきちんと期日までに回答してくれるか不安に思われていましたが、結果としては回答率100%。
全社員が回答してくれました。
その回答を集計している時に、私は2つの衝撃を受けました。
1つ目は、「働きがいのある仕事だと感じる」「社会に役立つ仕事だと感じる」と回答した方が9割を超えていたことです。仕事に前向きに取り組めていない社員もいるという事を事前に聞いていたのですが、ほとんど全員が仕事に対してはある種の ” 誇り ” をもっているということが判明しました。
そして2つ目は、「給与水準に不満がある」「人事評価に納得していない」「人事評価の内容を理解していない」と回答した方が、5割程度いたことです。なぜ衝撃を受けたかというと、この会社は直近で昇給をさせており、社員としては手取りが上がってまだ2~3か月しか経っていなかったからです。また、人事評価についても半年前に個人面談や社内説明会を実施しており、意思疎通はできているという印象だったからです。さらに言うと、この会社の人事評価はほとんどの内容が「自己評価」のため、不満が出る余地は一般的な人事評価と比べると少ないだろうと考えていたからです。
というわけで、上記の2つ目のマイナスの衝撃に関して人事部長と打ち合わせを行いました。
すると、社員が不満を持っているだろう事項が複数浮き彫りになりました。
まず1つ目は「目標が高い事」。
この会社は業績目標を前年比145%程度に設定しています。これは通常の成長率からすると、よほどのミラクルか新商品などない限り達成が難しい水準かと思います。
直近の人事評価を見てみると軒並み業績評価が達成率50%程度になっており、そうなると他の項目を頑張っても個人の評価が良くなりづらいために、人によってはこの時点で評価に興味を無くしてしまいかねません。
そして2つ目は、「個人目標に調整が介在する事」です。
この会社では社員が自分で目標設定する項目をいくつか設けています。例えば、設計部だと仕様を刷新するとか、営業部だと提案資料を刷新する、新しい家づくりセミナーを企画する等。但し、若手の社員も多い事から、現状は社長がすべての個人目標に対して調整をいれており、中には目標を引き上げる場合もあります。この目標設定の変更に際して、根拠や説明が無いと社員が不満を持つ場合があります。
3つ目は、「評価結果に対するフィードバックが弱い事」です。
評価結果が出そろったときに管理職の方が部下に忖度してしまい、評価結果の是正やその後のフィードバックをし切れていない事が原因です。部下の方々に話を聞くと、「○○さん(管理者)に評価されたくない」「困った時は○○さん(管理者)でなく社長に直接聞くようにしている」等の声があり、人事評価の前にマネジメントが機能していないことが窺えます。
これら以外にも、採用時の見極めの問題や昇給額の問題など理由は様々あるかと思いますが、特に大きな要因に関してご紹介させて頂きました。
それでは、失礼します。
笹川