検討というなの非検討
代表の伊藤です。
法人営業をしている皆さんにお聞きします。
商談がおわり、顧客からの回答が、
「検討します」
という返事、よくありますよね。これ本当に検討していると思いますか?
本当に検討してくれていると思っているとしたら・・・
頭の中お花畑ですね(笑)→いきなり言い方!
私たちコンサルティング事業の商談先はほぼ経営者又は経営層です。
経営者は常に新しい事業や戦略を探しておりますので、
当社のようなコンサルティング会社を見つけていただき商談することが多いです。
しかし、実務部隊は専業の担当者であったり
事業部長だったりしますので、経営者だけで判断することは少なく
実行部隊との商談に進んでいくことも多くあります。
そんな無形商材の法人営業ですが
私たちの世界で、
「検討します」
で終わってしまってご契約を頂けることはほぼあり得ません。
皆さんも自分の立場で考えると分かりやすいと思います。
服を買いに行き、試着し、
買うことを一旦やめて、店員さんにこういいます。
「検討しておきます」
2日経って、
「やっぱりあの服欲しいです」
てなる確率、回数、どの程度ありますか?という話です。
ほぼないですよね。
しかし、一方で実際にこんな場合はあります。
試着後、一旦嫁と会議をするため喫茶店に入る。
30分話し合い、メルカリやアマゾンを調べ、
今回のセールより安い商品は無かった・・・、、、
「やっぱあれだよね。これいいよね」
みたいな展開になれば、先ほどの店頭に出向き、
「買いに来ました~」
ってな話になりますよね。
何が言いたいかというと、この、
嫁と話す30分の時間を作らせられたか?
ということが非常に大事ということ。つまり、営業の仕事とは、
顧客に、
「本当に、真剣に、話し合いさせること」
その時間を作らせることにある
といっていいでしょう。
逆に、しっかり時間を取って
経営者と専属担当や事業部長が
真剣に話し合いをしたのであれば
その結果が否決(契約しない)であったとして
営業としてしっかりと仕事をしたと私は思っています。
では、この真剣に検討してもらうためにはどうすればいいか?
ですね。
法人のトップセールスはこの辺の仕掛けが上手い。
最も効果的なのは、
『検討せざる得ない状況を正確に把握し』
『判断できるような材料をしっかり提供するということ』
です。例えば、
検討せざる得ない状況
- 担当に話をしてみて反応を確かめたい
- 忙しい中取り組めるか、リソースを確かめたい
- 収益性を確かめたい
という検討せざる得ない状況のパターンがあったとします。
まず売れない営業は、この状況すら把握できていない。
検討します=わかりました‐、で終わります。
(頭がお花畑だから仕方ないですね!)
例えば①であれば
「担当者に話をして反応を確かめたい」ということですが
私たちが確認しないといけないのは
「内容を正確に伝えることはできますか」ということです。
我々も一つの商品を伝えるのが上手くなるのに50時間は必要とします。
それを1時間の商談を受けただけで正確に伝えられるとは思いにくい。
「良ければ私の方から担当者にお伝えさせてもらいます。
私達であれば担当者からの質問や求められたことにもしっかりお答えできるのでご安心ください」
といわれれば(最初の商談で経営者が良いと思っていたなら)
「じゃあお願いしようかな」となる確率は高い。
②や③はもっと簡単です。
だって、②や③を検証するのって自社だけの分析では厳しいですよね。
真剣に検証しようと思ったら②であれば他社のリソース捻出事例があったほうが
より検討しやすいし③であれば収益モデルや他社の事業計画事例を見せてもらった方が
より良い内容を検討できるに決まっています。
よって、そのようにして
「真剣に検討するための材料集めの時間を確保してもらう」
という提案に移る。
そうすると接触頻度も高くなり
「より真剣に検討してくれたので」
契約率が高くなる、というわけです。
今は昔と違い、web商談が多くなっています。
行きかえりの交通費や交通時間をカットできる反面、
直接お話ししたり、事務所の雰囲気を確認する時間が減りました。
営業という面ではより提案が的を得ていたり、時間を取る理由が明確でない限り
次に繋がりにくくなっています。
より時代に即した営業スタイルに変化していかないと
あっという間に置いて行かれますね。
私たちコンサルタントは常に先頭に立たねばと思う今日この頃です