マイナス思考で準備する
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
ラストコンパスの秋岡です。
“マイナス思考”という言葉に抵抗がある方も多いかと思います。
私もマイナス思考が好きではないのですが、
マイナス思考が役立つことがあります。
それは、「準備」に関してです。
ある営業マンの失注を例にご説明します。
ある営業マンがA様との家の商談を進めていました。
商談していく上でプランも気に入ってもらっており、
お客様からは「●●さんで絶対建てます」という言葉ももらっていて、
会社への信頼も大丈夫そうでした。
ただ、住宅資金の話がなかなかできずにいました。
商談も煮詰まりはじめ、契約が見えてきました。
当初から資金に関して心配ではあったので、
資金の話をすると、A様からは
「お金は大丈夫です」と言われてしまい、まだ踏み込めずにいました。
「お金は大丈夫です」とお客様が言っているので、
大丈夫だろうと考えるようになりました。
いよいよもう後は契約を交わすだけの状態まできていたので、
思いきって、契約を打診しました。
すると、いきなりお客様から、
「予算が合わない」と言われてしまったのです。
「お金は大丈夫です」と言われていたので、まさかと思いました。
改めて資金のことを詳しく聞いていくと、
あてにしていた親からのお金が、思ったように融通がきかなくなったとの事。
そこで、すかさず住宅ローンを提案して、お客様も住宅ローンで進めることにしました。
しかし、今度は審査が通らないという結果がどの銀行からも来ました。
結果、契約にはなりませんでした。
まったく同じということはないかもしれませんが、こういった経験をした営業の方もいると思います。
この営業マンが犯した一番の失敗はなんだったのか?
それは、「問題が起こらない。契約になる。」と仮定していたことです。
不思議なことですが、普段はマイナス思考の人でも、
突然こういったプラス思考になる人がいます。
当初から不安点には気づいていたのにも関わらず、問題を先延ばしにして、
「きっとうまくいく。大丈夫だ。」
と、どこかで思っていた、そう信じたかったのだと思います。
もし、この営業マンが「契約にならないのではないか?」
と、本気で考えていれば、
お客様に「大丈夫」と言われていたとしても、
何とかして事前審査の打診や具体的な資金計画をしようとしたはずです。
想定通りにいかないことは経験が浅ければ、当然多いのですが、
契約にならないかもしれないという気持ちで、準備をする習慣があれば、
その時の流れだけで営業する人より、格段に成約率は上がります。
普段プラス思考の方も、準備はマイナス思考で取り組んでみてはいかかでしょうか?