SEMINAR 説明会情報 INQUERY 資料請求 TEL 電話

労働条件の明示義務について

202441日より労働基準法改正の一環として、

労働条件の明示義務に関して記載内容の変更が義務付けられました。

 

すでに施行から1か月半が経過しておりますが、

皆様対応済みでしょうか?

 

とその前に、

そもそも労働条件通知書により、労働条件を明示しておりますでしょうか?

 

労働条件の明示に関しては、

労働基準法で定められている雇用者の義務であるにもかかわらず、

中小企業の多くが順守できていないようです。

 

すでに対応済みという方は、飛ばしていただいて構いません。

 

しかし、

・労働条件通知書って何?

・雇用契約書を取り交わしているから大丈夫!

と思われた経営者様は是非最後までご覧ください。

 

 

まず労働条件の明示義務に関して説明いたします。

 

労働基準法151項において、

「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

と定められています。

 

これらの労働条件を記載した書面を労働条件通知書と言います。

 

労働条件通知書にはフォーマットの指定はありませんが、

下具体的な内容として、

・契約期間

・就業場所

・賃金

・労働時間

・退職、解雇の規定

などが原則として書面で明示されている必要があります。

 

またパートタイムなど有期雇用者や短時間労働者に対しては、

上記に加えて

・昇給の有無

・賞与の有無

・退職手当の有無

・雇用管理の改善等に関する相談窓口

に関しても記載する必要があります。

 

 

ここでよく雇用契約書と混合するケースが多いようなので、

違いを説明します。

 

雇用契約書は労働者と使用者の労働条件におけるトラブルを防ぐために、

当事者間で交わされる約束であり、法律の定めはありません。

 

しかし労働条件通知書は上記記述の通り、法律の定めがある義務となります。

労働条件の明示義務を怠った場合には、30万円以下の罰則の対象となります。

 

 

さて、ここからは41日より改正された内容についてまとめていきます。

 

有期雇用の労働者に対しては大きな変更なりますが、

無期雇用の労働者については非常にシンプルな内容です。

 

労働条件通知書の記載内容に

・就業場所および従事すべき業務の変更の範囲

を追加で記載するだけです。

 

2024年4月以前と何が違うかというと、

いままでは採用時や雇用契約を締結する時点での

就業場所や従事すべき業務を記載すればOKでしたが、

これからは、変更する可能性まで記載しなければなりません。

 

これは、転勤の可能性は知らされていなかったのに、入社後に転勤を強要されたり、

希望していない業務へ変更させられてしまうというトラブルを防ぐための措置となります。

 

具体的に説明します。

 

≪改正前≫

就業場所   : 東京本社

従事する業務 : 営業職

 

このように入社直後に勤務する場所と業務が明示されていればOKでした。

 

≪改正後≫

就業場所      : 東京本社

就業場所の範囲   : 大阪支店へ転勤する可能性がある

従事する業務    : 営業職

従事する業務の範囲 : 企画部へ異動を命じることがある

 

このように入社直後だけでなく、

今後の変更する可能性までも具体的に明示する必要があります。

 

しかし、支店や営業所など就業場所が多い場合や、

異動する可能性がある部署が多い場合など、

すべての可能性を明記することは難しいと思います。

 

そこで、変更の範囲を

「会社の指定する事務所への異動を命じることがある」

「会社の指定する業務への異動を命じることがある」

と記載しても有効となるため、このように対処することをお勧めいたします。

 

さらに有期雇用者に対しては、下記を追加しなければなりません。

・更新上限の有無および内容
・無期転換申込権が発生する更新のタイミングごとに、無期転換を申し込むことができる旨
・無期転換申込権が発生する更新のタイミングごとに、無期転換後の労働条件

 

このように、

法が改正されるたびに企業は対応しなければならず、

大きな負担となることもあるかと思います。

 

しかし、法律をしっかりと守り健全な経営を続けることで、

従業員は安心して長く働くことができる環境が整っていきます。

 

労働条件の通知義務に関しても、

「いまはまだ交付していない中小企業は多いから大丈夫」

と思って油断していると、

「労働条件通知を出さない会社はブラック企業」

と思われてしまう日も遠くないかもしれません。

 

早めに対応していきましょう。

 

ご不明点、ご相談等ありましたらお問い合わせください。

 

後藤

一覧へ戻る