住宅会社の貢献利益の考え方
皆さん、こんにちは!
ラストコンパスの笹川です。
今回は、社員の貢献している利益額について記載したいと思います。
各自の貢献度合いや生産性は実数値として把握はされておりますでしょうか。
営業であれば、売り上げや粗利、契約率などでシンプルに個人の成果を比較・評価することは可能ですが、うってかわって設計や工務、ICの方などは「どのくらいの利益を会社に貢献しているのか」は不透明になりがちです。
そこで出てくるのが「貢献利益」という考え方です。
新築であれば、1棟あたりの契約粗利または完工粗利をセールスフローごとに按分を決めて、分配します。
例えば、営業45%設計20%IC15%工務20%(計:100%)などです。
この場合、1棟粗利が600万とすると、
営業への分配は270万、設計は120万、ICは90万、工務は120万となります。
更に、例えば営業を初回接客・資金計画・土地提案・請負契約と4分割し、それらの按分を初回接客25%・資金計画5%・土地提案5%・請負契約10%(計:45%)とします。
この場合、初回接客への分配は150万、資金計画は30万、土地提案は30万、請負契約は60万となり、それぞれが担当者の貢献利益と見ることができます。
上記の会社を想定すると、初回接客を特に重要視しており、その次にクロージングを重要視しているとみて取れます。このように各業務を細分化して担当者に粗利を割り振っていけば、おおよその貢献利益額は算出可能です。
では、例えば設計の方の目標貢献利益額はどのように決めればいいでしょうか。
2つの手法をご紹介します。
1つ目は、会社の粗利目標額を従業員で割るということです。
例えば、新築の年間粗利目標を10,000万とし、上記の按分とすると設計では2000万を年間でやらなければいけないということになります。この2000万を設計担当者の人数や能力によって、”適正に”割り振ります。
2つ目は生産性から逆算することです。
一般的に、年収の3.5倍の利益を会社に貢献すると優良社員とみなされます。
例えば、年収500万の社員がいた場合、1750万の利益は貢献しなければならないというのが1つの基準になります。この数値を、現状の成果や経験値と照らして適正であれば、目標値にすることは可能です。
貢献粗利額の算出と目標の設定方法について少しご紹介しました。
更に言うと、この目標に対する達成度合いをどう評価し、給与に反映するのかはまた別問題として生じてきますが、また別のブログで触れさせていただければと思います。
それでは、失礼いたします。
笹川