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工務店の評価額

工務店の評価額

代表の伊藤です。

最近こんな質問が増えてきました。

 

「事業継承が上手くいかない」

「企業売却の話が出てきているが他社はどう考えてる?」

「将来会社を売却するため今のうちに価値を上げておきたい」

 

このような内容です。

事業継承のかたちは様々なので今回は置いておくとして、

 

皆さんは企業価値はどのように算出するかご存じですか?

 

いくつも算出手法がありますが、

最も簡単なものでいうと下記のような形です。

 

「企業価値=純資産+3年分の利益」

 

純資産が3億、毎年の利益が0.3億の会社があるとすれば、

企業価値=3億+(0.3億×3年)=3.9億

3.9億円が企業価値になります。

 

もちろん、実際はこんなに単純ではありません。

上記のようなベースになる金額を算出した上で、

 

・負債資産の内容は

・在庫はどうなっているか

・減価償却の状況は

・毎年必ず売上に繋がる固定客はどの程度いるか

・設備機器は新しいか

 

こういった

財務3表から分かることに金額が加減

されますし、それ以上に、

 

・会社としての特許はあるか
・会社としてのブランドは地域にどの程度の影響があるか
・今いる人材は優秀か
・人材を育てる教育システムはあるか
・経営者がいなくても今と同じパフォーマンスを保てるか

 

といった、

「財務3表からは読み取れない、しかし経営としては最も重要な要素」

が勘案されます。

 

中でも企業買収する側として最も避けたいのは、

「経営者一人がすべてを支えている会社」

を買収することです。

 

皆さんが、企業を買収する側だとして、

経営者による収益がほとんどで、人材が育っておらず、

また、人材が育つ仕組みも非常に脆弱という状況であれば

この企業に一体いくらの企業価値をつけるでしょうか。

いくら財務指標が良くとも、大して金額をつける気にならないのではないでしょうか。

 

一般的な工務店がどのように価値づけされるかを

改めて整理してみると・・・

まずは「収益力」です。

 

大手と5年契約を結んでいるとか、

賃貸経営で毎月安定収入があるとかが無い限り

安定する毎月の売上が見込めないのが一般的な工務店です。

「毎月が新規売上との勝負」になります。

 

また、「看板(ブランド)」の力はどうでしょうか。

勿論地域ナンバーワンだったりすればそのブランド力は一定の評価があると思います。

しかし、一般的な中小企業であればその看板の影響力も限られます。

となると、工務店を買収するというこは

結局のところ何なのか?というと、

 

「優秀な人材を買う」

「優秀な人材が育つ環境を買う」

 

ということになります。

大なり小なり企業はすべてそうですが

特に住宅業界は、技術者が必要で、営業・設計・工務・・・すべてにおいて

一朝一夕でどうにかなる業務はありません。

少なくとも数カ月、普通は1年2年は教育に時間を必要とします。

 

例えば、それぞれの業務において

人材が育っており、採用・教育のプログラムが整っているとすればいかがでしょうか。

 

買収する側としてはその地域に直営で出店するより遥かに効率は上がりますし(買収企業が工務店の場合)

その教育システムを本社の方に逆輸入することだって可能です。

企業を買収する側としては非常に価値が高くなるわけです。

 

人材をしっかり育てることや、人材が育つ仕組みをつくっていくことは

「企業売却であれ」「身内への事業承継であれ」非常に重要な要素になります。

 

このような事業継承・M&Aの相談は増えておりますが

どういった事業継承であれ、

人材は切っても切り離せないテーマになります。

是非早急に人材開発に着手いただければと思います。

 

当社は加盟店様にレベルの高い人材開発のお手伝いができるよう

日々研究開発を進めていきたいと思います。

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