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住宅業界の給与制度


みなさん、こんにちは!

ラストコンパスの笹川です。



今回は表題の通り、この住宅・建築業界における給与制度の実態と理想的な制度を考えてみたいと思います。


弊社では住宅会社様の給与制度構築のお手伝いをさせていただくことも多いですが、その中でも下記のような状況にある会社様が比較的多いです。

A社

中途採用の際に、前職の給与水準そのままで採用した結果、実際の能力や役職に対して給与が見合っていない。

→払いすぎまたは払わなさすぎが起きている。

G社

新卒で採用する際の、基本給ルールがなく、入社時点での月給が毎年変わる。

→同レベルの社員でも給与に開きが出る可能性があり、社員同士がつうつうだと給与額の差に不満が生じる。

F社

毎年の昇給ルールがないため、社員一律で各自給与の例えば1%を昇給率とするか、仕事ぶりに関係なく毎年3000円程度昇給させる。

→頑張っても頑張らなくても昇給額が同じだと仕事に対するエンゲージメントが下がる。



これらは給与制度を後回しにした結果招いた状況であり、少なからず社員からは不満が生じる状況かと存じます。重要社員や若手が辞める会社だと未来はないと思います。


では、どのような給与制度が住宅業界において理想でしょうか。



弊社とお付き合いがある会社様の実例を少しご紹介できればと思います。



D社

年齢や役職、能力に対する年収水準をあらかじめ設定しており、入社後の成果によって手取りを増やす(または下げる)制度がある。

→透明性があり安心でき、夢がある。会社としては払いすぎ払わなさすぎが起きにくい。

N社

大卒及び高卒、専門卒の場合の入社時点での基本給を根拠ある金額にして提示している。また、営業や設計、工務など職種によって給与水準を調整している。

→生産部門は基本給を下げる代わりに歩合給を多くしたり、間接部門は基本給を上げる代わりに会社業績によって賞与額をコントロールしたりすることで納得感を創出できる



B社

昇給ルールが明確で、何をどのくらいいつまでにやれば〇円の昇給が実現するか社員側で把握できる。

→給与額に公平性が出やすいので社員の定着率が上がり、またやる気を底上げできる。採用時にも求職者に提示でき会社の魅力付けになる。




では、例えば新卒の給与水準をきめる場合はどのように決めればいいでしょうか。



3つのアプローチ法を記載しておきます。



①地域の競合他社及び地域の平均年収から割り出す。

例えば、競合先が基本給18.5万で提示している場合、こちらは18.8万など多少でも上に設定しておけば比較されたときには優位になりやすいです。

②公務員の給与水準を参考にする。

公務員の給与水準は全国どの地域でも大きな差はないため、日本全体での1つの給与目安とできる数字になります。

③40歳時点での想定年収を決めてそこから逆算する。

毎年の平均昇給額を決めておけば、そこから新卒時点でいくらにしておかなければいけないのかを算出可能です。

社員様には長く働いてほしいと考える経営者様が多い中で、こういった人事制度関連は後回しになることも多いです。

ただし、社員数が増えた後では、がらっと給与制度を変えるのも大変になってきますので、早い段階の整備が賢明かと思います。

それでは失礼いたします。

笹川

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