考えない社員
いつもお世話になっております。
ラストコンパスの秋岡です。
先日、ある会社様から下記のようなご相談を受けました。
「うちの社員は、考えない社員が多いんです。少し考えればわかるようなことも気づかない。どうしたらいいでしょうか?」
経営者様だけでなく、少なからずこう感じた経験があるのではないでしょうか?
一つの事例を参考にして、いろいろな角度で考えていきたいと思います。
<新入社員と上司のやり取り>
上司「この会議資料を印刷しておいてほしい。」
部下「わかりました!」
~数分後~
部下「印刷しました!」
上司「1部だけ印刷してどうするんだ!」
部下「何部印刷すればいいですか?」
上司「会議に参加するのは10名だから、10部刷っておいて!」
部下「わかりました!」
~数分後~
部下「10部の印刷終わりました!お願いします!」
上司「おいおい、この資料ホッチキス止めされていないじゃないか!複数枚なんだから、ホッチキスで止めないと!印刷も両面でしないと紙代がもったいないよ!あと、これカラーで印刷しているじゃないか!社内会議資料は白黒で印刷しないと!カラーで印刷したらコピー代が高いだろ!」
部下「わかりました!すぐ、印刷し直します!」
上司「もういいよ!また、無駄になるだろ!そんなこと考えたらわかるだろ!」
「考えない」なのか、それとも「考えることができない」なのか
この事例を読んで、皆さんはどう思いましたか?
では、今回のケースをもとに、
・どこに問題があったのか
・どうすればよかったのか
を考えていきます。
今回、部下は上司に言われたことはやっていますが、上司の期待する内容にそぐわない結果となっています。
部下が考えないで、ただ言われたことをした結果ともいえます。
とはいえ、何の予備知識もない新入社員の部下が、どこまで気づくことができたでしょうか?
彼は新入社員で会議の参加人数や、会議資料の社内ルールなどを知りません。そのため、仮に部下が考えて行動していたとしても、上司の期待する内容になっていたかはわかりません。
印刷を依頼された時、全く知らないことであれば、部下は素直に「初めてなので、教えて頂けますか?」と上司にまずは質問をするべきでした。
そうすれば、上司は部数や印刷の仕方を教えてあげて、問題なく会議資料は出来上がっていたのではと思います。
そもそも、部下が今回のような大量のミスと思える行動に至ったのは、上司の期待する結果(ゴール)を考えることができなかったというところがあります。
会議に1度も参加したことがなく、配布された会議資料も見たことがない。そうであればやはり、考えるのはなかなか難しいです。
また、部下の知識不足もあります。コピーをする上で、カラーと白黒では値段が違うことを知らかったとしたら、カラーの方が見やすいので、気を聞かせてカラーにする場合もあるかと思います。
「考える社員」へのSTEP
結論、質問することで今回の事例は防げますが、このブログのテーマである「考えない社員」の解決にはなっていません。
「考えない社員」から脱却させるためには、仕事のゴールは何かを教え、それにたどり着くために必要だと思われる教育と経験を社員に積ませることで、社員は初めて考えることができます。
ただし、この2つの条件を満たしているのにも関わらず、まだ「考えない社員」の行動をとっているようであれば、「考える」ことに意識が向いていないので、行動する前に上司から「どう行動する?」という投げかけをして、相手に行動計画を考えさせ、提出または提案させるようにして下さい。
今回の内容のまとめです。
「考えない社員」に対しては、
- わからないこと、知らないことは質問するように促す
- 物事のゴールや完成形を伝える
- ゴールにたどり着くための教育または経験を積ませる
- 行動計画を事前に提案させる
参考になれば幸いです。