「中古事業が新築事業を超える」
「中古事業が新築事業を超える」
代表の伊藤です。
住宅コンサル業界でお仕事を始めて早20年。
時代とともに業界にも変化があり毎日新しい発見があります。
さて、いきなり厳しくて暗い話ですが過去20年の中で
「2023年ほど工務店が苦しんでいる時代は無い」
ように思います。
様々な会社から「今年は苦しい」というお話を聞きますが理由は以下の通りです。
・物価高騰により利益が激減している
・物価高騰により買い控えの煽りを受けている
・人材が全く採用できない
リーマンショック、地震、台風、コロナウイルスなど
大天災に耐えてきた猛者でも
2023年は異様な空気で「今回ばかりは厳しい」という
会社が多く見られます。
そして、中長期的に見ても新築業界は
2030年には現在より21%、2040年には40%新設着工が減るという
予測が立っており(NRI調べ)実際に、15年前と比べ2022年は着工が
29%減っており、この統計にはがぜん真実味を帯びてきております。
一方、混沌とする新築業界と比べ
非常に明るい業界があります。
それが中古再販業界です。
中古再販業界は、そもそも新築を買えない
年収200-500万の層が顧客として最も多く、
上記のような、物価高騰や新築減に強い業界となっています。
更に「空き家率を減らす」
という国の方針に沿ったビジネスということもあり、
中長期の未来は非常に明るいといえます。
この5年でも、再販市場は128%増の予測(矢野経済研究所)が立っていますし
直近の調べでは住宅購入時、なんと約59.6%もの人が中古住宅を検討する
(日経アーキテクチャ1400人調べ)といわれております。
(新築は毎年下降傾向にあり中古以下の46.3%しか検討されていない)
しかし、私はこのような統計を横目で見ながら
腹の中ではこのように思っていました。
「大変そうだし実際儲かってる会社なんているの?」
なぜなら、新築の成功会社が10いるとしたら
リノベ事業で儲かっている会社は1もいないという
現場の肌感があったからです。しかし、それは大きな大きな間違いでした。
中古再販業界は
「仲介型再販事業の成功者が少ない」のであって
『買取型再販事業の成功者は山ほどいる』というのが
実態だったのです。
では仲介型再販と買取型再販の違いは何か?
この2つの事業、、、似て非なる、全く別ものです。
仲介型再販事業
・中古住宅は買い取らない(客が買う)
・顧客とリフォームを計画する
・プランナーやICは顧客の要望に沿って提案
・顧客がいるので工期順守
・仲介手数料とリフォーム利益を得られる
買取型再販事業
・中古住宅を自社で買い取り
・住宅会社の好きなようにリフォーム
・プランナーやICも住宅会社の自由
・工期も住宅会社の自由
・販売は自社販売と仲介の2通り
仲介型再販業界は財務を見たときに
仲介型再販事業1本で儲かっている会社は非常に少ないように思います。
一方で、買取再販業界は違います。
戸建て業界No.1であるカチタスは
経常利益12%を叩き出す、毎年増収「増益」の超優良会社ですし、
マンション買取のイーグランドやスターマイカも
都心にて猛威を振るっており、こちらもまた経常利益10%超えの
新築業界では考え難い利益率を誇ります。
また、地方を見ても地場の不動産とはいえ
買取再販を主軸にしている会社は
帝国データ60点超えも少なくなく、
「なんだこの業界は…、儲かってる会社しかいないのか」
と私も初めて知ったときは開いた口が塞がらない状態でした。
買取と聞くと、工務店さんの思考だとまず最初に
「リスク商売」
という印象があるようですが
彼らは(買取再販会社)このような思考で物事を考えません。
「仲介型の方がよほどリスクだろう」
と考えるのです。確かに「仲介型再販業界」は
・ショールームもいるし
・営業マンもいるし
・ICもプランも、住設も、工期も客に振り回されるし
・そもそも古い不動産を見てリノベ後のイメージわかないし
・現場監督は相当優秀でないといけないし
ただでさえ人材採用難なのに
『人と手間が掛かりすぎ』ます。
それに比べ買取再販は
「買取った自社物件にリフォームする」
だけなのでリフォームの範囲も、色決めも工期も基本自由。
完成後も、売るのは他の不動産なので
「営業マンがいらない」
わけです。つまり買取リスクさえ減らせれば
非常に魅力的な要素のみが残るということです。
ラストコンパスもこの買取型中古再販という業界に興味を持ち、
この2023年5月より新たなコンサルティングを開始いたしました。
その名も「ReNOMA(リノマ)=リノベーションマネージャー(略」です。
我ながら、混沌とした時代に風穴を開ける、
「今まで業界に無かった最上級の商品」と自負しています(笑)
どのようなビジネスモデルとなっているか。
皆様もぜひご体感ください。