ギャップが創り出す自発的動機
こんにちは。
本日で9月が終わります。
早いもので今年も4分の3が経過したことになります。
そして、9月が決算月である当社は本日をもって第5期が終了します。
一部のデータによると、
日本では創業してから60%が5年以内に倒産すると言われております。
(情報源によっては30%や75%など、諸説あるようです)
そんな中、無事に6年目を迎えることができることをうれしく思います。
改めまして、
当社のサービスを利用いただいている企業様、
ご協力いただいているパートナー企業の方々、
本当にありがとうございます。
さて、
この5年間で実にいろいろなことが起こりました。
まず、社員が大幅に増えました。
社員の増加に事務所のスペースが付いてこられずに、
2年おきに転々と変わり現在3つ目の事務所に…
(いまの事務所は長居できますように…)
また社内環境だけでなく、
コロナウイルスの感染拡大やウッドショックなど、
外部環境においても様々な予期せぬ変化がありました。
しかし不思議なことに、
5年前に当社代表が立てた5ヶ年の事業計画と現在を比べると、
売上や社員数など、ほぼ差異がなく進行しています。
創業当時に立てた計画なので、
昨年の実績から昨対比で計画を立てることもできません。
もちろん過去の経験則などから根拠をもって立てた計画ではありますが、
明確なデータに基づいた計画ではありません。
それにもかかわらず、
ほぼ計画通り進行していることは不思議とも取れます。
今期に至っては、
年間目標の達成が確定したのは残り1週間まで差し迫ってからです。
しかしこのように現象は、
当社だけでなく様々な企業で見受けられます。
・1年間の目標を最終日に達成する
・達成率が100.2%で着地する
・最後の1件の成果次第で年間の達成・未達成が決まる
など、過去に多く見ていました。
なぜこのように
「ギリギリ達成(もしくは未達成)のような状況が多いのか」
について検証していきます。
もちろん、ただの偶然かもしれませんし、
計画を立てた人が絶妙な目標設定をしたのかもしれません。
それも要因としてはあると思います。
しかし、もっと大きな要因として、
「ギャップモチベーション」の存在があると言われております。
ギャップモチベーションとは、
本来あるべき状態と現状にマイナスのギャップ(予測差分)が生じると、
そのギャップを埋めようと生じる自発的動機のことを指します。
夏休みが半分経過したにもかかわらず、
宿題がほとんど手つかずの状態であったとしたら、
このままでは夏休み中に終わらないと思い自発的に取り組んだりします。
(人に寄りますが)
また、待ち合わせに遅れてしまいそうなときなどは、
いつもより早く歩いたり、それでも間に合わないときには走ったりします。
このように、
本来あるべき状態に達していないときには、
その遅れを取り戻そうと動きます。
事業計画を立て、
その進捗状況を定期的に確認することで、
「ギャップが埋まるまでは通常以上の自発的動機が生まれ、
その結果、計画通りの成果に着地する」
というのがこの現象のひとつの要因だと考えられます。
しかし、
単に計画を立てるだけでは上手くいきません。
計画通り達成するポイントをお伝えいたします。
≪計画達成のポイント≫
1.願望目標にしない
目標は高い方がその分やりがいがあります。
しかし現実味のない高過ぎる目標は「達成しなくも仕方ない」という
逃げ道を生みます。
そして達成しないことが続くと「未達癖」がついてしまいます。
達成すれば合格、達成しなければ不合格のラインであり、
姿勢や行動次第では十分に達成可能な目標設定をする必要があります。
2.定期的な進捗確認を行う
短期間の目標であれば必要ありませんが、
数カ月単位の長期目標になると、
目標意識が薄れていく可能性があります。
すると、仮に進捗率が低くてもそのことを認識せずに、
ギャップモチベーションが生まれなくなります。
定期的に進捗確認を行い、
その都度、目標の意識付けを行いましょう。
同時にいまのペースで問題ないのか、
それともペースを上げなければ達成できないのかを確認しましょう。
3.具体的施策を考え、実行する
ギャップがあると自発的動機が生まれます。
しかしいくらやる気があっても何の策もなければ
空回りしてしまうかもしれません。
もちろん、問題のないペースで進捗しているのであれば特に必要ありませんが、
ギャップが生じている場合には、進捗確認を行った際に、
・なぜギャップが生まれてしまうのか
・どうすればそのギャップが埋まるのか
・そのためには具体的にどのように行動すればよいのか
などの検証や具体的施策の立案が必要となります。
以上です。
常に様々な外的要因における環境変化にさらされている中で、
計画通りに成果を出すことができる企業は、
運否天賦ではない自力がある企業だと言えます。
経営陣が決して楽ではない目標を掲げ、実行可能な計画に落とす。
そして社員がその目標を常に意識し、必達の姿勢で業務に取り組む。
途中、様々な問題が起こる中で、
状況に対応すべく対策を練り改善を行う。
達成が困難な状況に陥れながらも、
「ここまで来たからには達成したい」という強い思いから、
最後に底力が生まれてギリギリ達成。
こんな体験を重ねていきたいと願います。
後藤