着眼点を変える
今日からブログの記事を書くことになりました秋岡です。
これからよろしくお願い申し上げます。
私の自己紹介も兼ねて少しマーケティングに関わるお話をしたいと思います。
私は大学時代に商学部のマーケティングコースを専攻していました。
講義ではマーケティングの基本を学び、食品業界からアパレル業界といった多様な業界の事例を通じてその成功の秘訣を探っていました。
私が学んだ事例の中で、一番印象に残っているのはP&Gが提供している「ファブリーズ」の成功事例です。
1998年に「ファブリーズ」が開発されるまでは、消費者にとって嫌な匂いの元は「空気」にあると考えられていました。
そこで、消臭剤は主に置き型が主流で、各種メーカーは競って置き型の消臭剤を香りや効力で差別化を図り販売しており、消臭剤の市場はもはや飽和状態でした。
そんな中、「ファブリーズ」は、香りや効力ではなく、匂いの元を「布」という風に限定し差別化を図ったのです。
それにより、布に直接消臭するという今までにない習慣を生み出し、キレイ好きな日本人の潜在的なニーズであった「洗いたいけどなかなか洗えないもの」への消臭も可能にし、爆発的なヒット商品となりました。
今までにある技術を着眼点やマーケティングによって、飽和状態だった市場からヒット商品を生み出し、消費者の常識や習慣すら変えてしまうことがあるということに当時の私は衝撃を受けました。
今の住宅業界にも凝り固まった常識や習慣が実際にあります。
例えば、「窓は南側に沢山あった方がいい」「性能が高ければ住みやすい」などなど
一概には否定できない内容も、問題点の根本を探ると、実は解決策と思っていたことが、本来の問題から逸れている結果になってしまっていることは少なくありません。
私たちラスト・コンパスは、住宅のそういった課題に真摯に向き合い、今までにない常識や習慣を生み出し続ける集団になれればと考えています。
PS
P&Gの公式HPによると、「Fabric(布)とBreeze(そよ風)の合成語」で「ファブリーズ」という商品名になったそうです。