SEMINAR 説明会情報 INQUERY 資料請求 TEL 電話

計画と現実

「計画と現実」

 

代表の伊藤です。

今回は事業計画の話をしたいと思います。

 

皆様は事業計画というものを立てていますか?

「事業計画」と聞くと

 

「絵に描いた餅」

 

と揶揄されることがよくあります。

「計画はあくまで計画」で、

現実はその通りにならない・・・。

だからそんなもの作っても対して意味はない、という

一つの解釈です。

 

私個人の意見としては

「事業計画」は会社の行末を左右するほどの

 

「最も重要な指標」

 

と考えております。

実際そのようにお考えの方も多いのではないでしょうか。

 

私の尊敬する経営者が

最近このような話をしておりました。

 

「メジャーリーグに行くと目標を決めて練習する」のと

「近所の草野球をしたくて練習する」のと

 

「たどり着きたい到達点によって

   日々の行動は変わってくる」と。

 

メジャーリーグを目指すのであれば

死に物狂いで毎日練習をしなければなりませんし

個別のトレーナーも必要でしょう。

 

一方で、巷の草野球であれば

週に一回素振りをすれば十分かもしれません。

 

事業計画はその、

どこに行きたいのか?何を目指すのか?を

「数字的に」

で決めるものです。

 

そして重要なのはこの目標を現実のものにするために

「今の行動を変える」ことにあります。

 

例えば、

・今期年間売上10億、利益2億という予測に対し、

・来期年間売上12億、利益25億の計画を

立てたとします。

 

売上120%増、利益125%になるわけですから

来期達成に向け、

 

経営者は

・営業人員増強

・支店展開

 

企画部は

・新商品の開発

・既存商品の利益率見直し

 

マーケティング部(広報部)は

・新たなチャネル開拓

・支店展開に向けた市場調査

 

経理部は

・利益改善に向けた業務改善

 

など、

経営者の立てた方針を元に

前期、前々期から「今の行動を変える」必要があります。

 

例えば、人員増強。

教育期間も考えると12年前には手を打つ必要があります。

売上12億を目指すのであれば、少なくとも売上10億の時には

売上12億分の人員が先に必要ということになります。

 

稀に売上が伸びたら人材を採用する・・・という方がいますが、

売上は先に人材を採用しないと伸びません。

 

そして、新たな期が始まれば、

計画に則りその目標を達成するため、

各部門毎にミッションをクリアしていきます。

 

例えば、

マーケティング部(広報部)あれば、

売上12億、利益25億を達成すべく

割り当てられた予算が4800万だとします。

 

月々に使えるお金は400万。

マーケティング部はこの金額を超える戦略を組んではなりません。

 

12億を達成できるであろう顧客を4800万以内で

営業部に用意することが、マーケティング部の仕事です。

 

部門長はそれを達成するため、KPIを元に施策を打ち立てます。

・インスタからの反響月10件増

・月100PPC広告に割り当て130%増

・チラシによる反響は見込みにくいため50%カット

・新商品ターゲット層が目を通しやすい地域媒体に年300万割り当て

・・・

 

計画を計画で終わらせないため

反響を追いながら、PDCAをいくつも同時に回転させ

2週間に一度は確認および対策を講じます。

 

もちろんうまくいかない事もあります。

そんな時は早い段階で方向転換と資金計画を立て直し、

新たに500万の資金が必要と試算できれば、

経営陣にりん議を申請します。

経営陣は責任を持って判断します。

 

マーケティング部は500万予算オーバーしたことになりますが

集客を予定より110%増で着地させれば問題ありません。

 

このように

事業計画を元に各部署に振り分けられた

予算やミッションは、明確な数字として

部門長や各リーダーに落とし込まれ、

その内容によって対策と行動が変わります。

 

計画が「絵に描いた餅」で終わるか

計画が「達成するための計画」になるか

 

は各部門各スタッフを取りまとめる

 

「経営者そのものの力量による」

 

といって良いのではないでしょうか。

 

と偉そうにいう私はというと

経営者2年目の若輩者です。

 

社内は部門長なんて兼任の嵐ですし、

人材採用もビクビクしながら続けています。

 

事業計画を作るため、前年比を参考にしたくても

固定費や取引先を含め、前年のKPIが全く参考にならず

計画といっても本当に「ただの予測」となることもままあります。

 

それでも絶対に切ってはならない利益率や

かけられる広告費、人件費、

逆に、かけなければならないサポート費、開発費、

など重要な限界費は抑えているつもりです

 

企業を存続するというのは、改めて

それだけですごい事だと実感しています。

 

健全な成長を続けるため、今後も計画の策定は

続けなければならないと思っております。

 

一覧へ戻る