社内ワークの薦め
こんにちは。
本日は人材育成をテーマとした内容をお伝えいたします。
昔から
「教育は国家百年の大計である」と言われています。
これは「人材育成こそ国家の要であり、また長期視点で育てることが重要である」
ということを示した言葉として伝わっています。
※いろいろな解釈があるらしく、
中には「人は簡単に育たず、ひとりを育てようと思うとまずは教育者を育て、
その教育者が次の教育者を育て、それを繰り返すことで結局100年経ってようやく人が育つ」
という意味でも使われているようですが、
今回は前者の解釈で続けさせていただきます。
国づくりにおいて人材育成は欠かせない重要な要素であるように、
企業づくりにおいても同様のことが言えます。
人材が育たない会社は衰退する一方です。
仮に優秀な人材がいたとしても、
その人材頼みの経営になってしまいます。
いずれその人材が年齢や何かしらの事情で会社を離れた際には、
大きく業績に支障が出てしまい、立て直すことは困難となることでしょう。
企業を安定して存続させるためには、
人材を一から育てる社内環境が不可欠と言えるのではないでしょうか。
さて、人材育成と言っても様々な手段があります。
大きく分けるとOJTとOFF-JTに分類されます。
まずOJTは「On The Job Training」の略で、
職場内で実施される訓練を指します。
例えば、まだ仕事のやり方が分からない新入社員に、
業務をひとつひとつ教え込んだり、商談の場に同席することで、
営業のレクチャーを行うなど、全てOJTとなります。
新入社員やまだ社歴が浅い人に対して、
戦力化するために最も手っ取り早い方法となるため、
ほとんどの会社がOJTを行っていることでしょう。
以前の日本には、
「技術は教わるものではなくて盗むもの」
という風習があったようですが、現代は違います。
育成責任の放棄としか思われません。
一方、OFF-JTはOff The Job Trainingの略で、
職務現場を一時的に離れて行う教育訓練のことを指します。
例えば、外部の講師を招いて行う企業内集合研修や
セミナーへの参加、e₋ラーニングなども含みます。
OJTに比べると、
習慣として実施している企業は少ないのではないでしょうか。
だからこそ、実施している企業とそうでない企業で、
育成スピードに差が大きく開くポイントとも言えます。
OFF-JTは専門分野ではなく、
広義に渡る知識やスキルの習得を目的とするため、
業務に直結する内容のみを教え込むOJTに比べると、
即効性の面では劣ります。
しかしビジネスを行う上で必要な普遍的な内容であるため、
他の業種に携わったとしても通用する能力を身に付けることにもなり、
管理職など応用力がありバランスの良い人材を育てるには適しています。
もちろんどちらが良いという話ではなく、
ONもOFFもどちらも組み込むことで、
即戦力且つ将来的にも有望となる人材の育成を行うことが望ましいと言えます。
当社でも、
セールスやマーケティング、マネジメントなど、
様々な人材育成を目的とした研修を実施しているので、
OFF-JTの一環としてご利用いただければ幸いです。
と長くなりましたが、前置きはこれくらいにして本題に入ります。
本日お伝えしたいことはもう一つの人材育成方法です。
それは「社内ワーク」です。
分類としてはOFF-JTに含まれるようですが、
少し目的や効果が異なるため、別物としてお伝えいたします。
通常のOFF-JTでは、
情報のインプットがメインとなりますが、
社内ワークではアウトプットがメインとなります。
例えば、
「本を1冊読んで、その内容の要約をPPTにまとめ、10分でプレゼンしなさい」
のようなワークです。
もちろん準備する期間を充分に与えた上で実施します。
毎回3~4名が実施し、他のメンバーはプレゼンを聞きます。
プレゼンが終わった後は感想会を行います。
資料やプレゼンの分かりにくい点を指摘したり、
さらによくなるアドバイスを与えます。
ありきたりなワークですが、
非常にメリットが多いのでお薦めいたします。
このワークによって、
・本を読む習慣が身に付く
・本を読むことで知識が身に付く
・その知識をメンバーで共有することができる
・インプットした知識をアウトプットすることで情報が定着する
・要約をまとめることで情報整理の訓練になる
・プレゼン資料の作成スキルが身に付く
・人前で話す訓練になる
・他の人の指摘により、気付きを得ることができる
・競争意欲を掻き立てることができる
などなど、メリットをあげればキリがありません。
プレゼン課題以外にも、
チーム制によるディベートなども行います。
ディベートでは、
コミュニケーション向上や、データ収集、反論準備などの
スキルが身に付きます。
プレゼンとは違うスキルの習得に繋がるので、
時折、組み込んでいくと効果的です。
また当社では、
毎回順位を投票形式で決めており、
各自がプライドを持って真剣に取り組んでいます。
もし真剣に取り組まない人も出るようであれば、
人事評価に組み込むのも良いかもしれません。
重要なことは、
これらの試みは、強制的に開催しないと上手くいかないという点です。
時間が取れたらやろうと思っていると、
日々の忙しさによって後回しになり、
いずれ風化してしまうことでしょう。
皆様、日々お忙しいと思いますが、
人材の未来を創っていくために、
月に数時間だけこのような機会を作ってみては
いかがでしょうか?
社内ワークに関して、
具体的な質問や相談等がありましたら、
何なりとお問い合わせください。
後藤