反対意見の立場に立ってみた
こんにちは。砂古です。
「アフターコロナにおけるテレワークについて賛成または反対」
というテーマで先月、ラスト・コンパスの仲間とディベートをしました。
あみだくじで、私は「賛成派」に振り分けられました。
私はこのディベートに自信をもって臨めるか不安でした。
なぜなら、私個人的にテレワークは「大反対」だからです。
前職は、大手携帯通信会社で働いていたのですが、
入社日から退職日まで完全テレワークで、
オフィスに出社したのは、入社手続きと退職手続きをする5日間だけでした。
テレワークによる孤独感や帰属意識の低さを顕著に感じました。
毎日一緒に仕事していたのに、一度も顔を見たことがなかった人がいたり、
半年に一回、15分ほどの面談でしか話したことがない上司に評価されていたのも今ではおかしな話だと思います。
そのため、私個人としては、テレワークは絶対にするべきではないと思っていました。
ですが、今回のディベートでテレワーク賛成派の意見に立って討論しているといくつか気付きがありました。
今回のブログでは、
反対意見に立って得られた学びと、
昨今の情報社会について感じたことをお話しできればと思います。
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①対立意見は良い判断(正しい判断)を生む
人はよく、「自分の意見だけが正しい」と勘違いしがちです。
ですが、そのような偏った意見に支配されている状態では、正しい判断を下すことはできません。
人それぞれの経験や考え方、置かれている立場によって、事実のとらえ方が異なります。
そのため、人と対話するときは、
自分の中の前提や固定概念をとっぱらって、
相手の話を聞く必要があります。
よく、「優秀な営業マンは傾聴力が高い」と聞きます。
それは、相手の話を聞くことによって
異なる経験や考え方を持ったお客様が何を欲しているのか聞き出し、
聞き出したことを正しく把握した上で
お客様ごとに最適な提案ができるからだと考えます。
それに、意見が異なる人の話を聞くことによって
視野が広がり、
思いがけないアイディアや、
選択肢の幅が増えることもあります。
「自分フィルター」を取り除いて、異なる意見を聞くことで
人はより知性豊かで想像力がある人間になり、
より良い判断を下せると感じました。
②反対意見の相手の話を聞く難しさ
そうとは言われても、反対意見の話を聞くことは非常に難しいことです。
本能的に、人は、自分とは異なる意見に対して警戒心を持ちます。
反対意見を言われてしまったときは、まずは落ち着きましょう。
「自分の意見と異なる点はどこか?」
「相手はなぜその意見・結論を持ったのか?」
「相手の話から、自分が学べるところはどこか?」
「そもそも、自分はなぜこの意見を持つようになったのか?」
相手の意見に好奇心を持つことで、
相手を理解しつつ、自分の意見をより深堀りすることができます。
苛立ちが伝わってしまったら、議論はそこで終了します。
③スマホで作る「自分だけの世界」
SNSの世界では、誰にも邪魔されない自分だけの世界を創り出すことができます。
自分が聞きたい意見のみ選択することが可能です。
また、自分が発信した意見に対して「いいね」がつくと、
大勢が賛同していると錯覚してしまいます。
そうして、気が付いたら、自分と似通った意見を持つ人の情報しか
得られない世界を自ら創り上げてはいます。
そのような世界に慣れてしまった現代の人々は、
所感ですが、昔の人に比べて、
より反対意見に対して負のイメージを持つようになってしまったのではないでしょうか。
興味ある分野に偏った情報ばかりがあふれる世の中で、
スマホ利用者は情報の取捨選択がより求められる時代に変化したと感じます。
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今回のディベートで、私は、
好きな意見や情報だけで構成された世界は、
心の中で楽しむ分は問題ないと思いますが、
行動に移すときは、
より良い判断をするために異なる意見を聞く必要があると学びました。
ちなみに、ディベートでは「テレワーク賛成派」の立場に立ち、
多くのメリットとそのデータを提示したことで試合には勝ちました。
が、
メリットとデータを自分で調べた上でも、やはり、
私個人としてはテレワークは「反対」という結論に至りました。
意見は変わりませんでしたが、
多くの発見や学びがあった実りあるディベートになりました。
皆様もぜひ一度身の回りの反対意見に目を向けてみてはいかがでしょうか。
新たな発見があるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
砂古