経験はミイラ化する
ラストコンパスの笹川です。
先日、大阪府南港のミイラ展に遊びにいってきました。
全世界のミイラ(エジプトだけの文化と思われがちですが、全世界各地域に固有のミイラ文化があります。日本では終身成仏など。)が一堂に会しています。
昔の人間の体が乾燥や極度の低温のせいで、形そのままに状態よく現代まで残っているものを指します。
大変 非日常的で面白いと感じました。
42体のミイラを観覧できました。
*9月末で終演しています。
さて、今回はマニュアル作成の是非についてブログを書かせていただきます。
私は入社して1年半で未だ教えを乞うことも多いです。
そこで、こんな状況がこの間ありました。
自社Instagram公式アカウントにリールを投稿するという課題を与えられました。
上司からは、
「このアプリで作成できるからやっておいて。わからなかったらまた聞いて。」
ということで言い渡されていました。
そこで自分で写真の必要サイズやその動画作成アプリの使い方、
インスタの仕様など全て1から調べながら進めていました。
「また聞いて。」と言われていたとしても、
上司の方が忙しいのは必然で、
忙しいのに聞くのも申し訳なくなってきます。
そこで、ある程度まで動画作成を進めた後に上司にチェックを依頼しました。
すると、リールの場合は画像サイズはこちらの方がいい、
動画作成アプリのロゴは全て消さないといけない、
画像の切り替わりはスムーズにいくようにエフェクト加工した方がいい、
などいくつかの修正点をフィードバックされました。
私としてはまた初めからしなければいけない部分もあり、
「初めから言ってよ!」と心底思いました。笑
つまり、先人がトライアンドエラーした経験を全く引き継がれていなかったのです。
私が上司ならば最初の一度はやってみせたり、
マニュアルを提供したりして効率化をしたい(若輩者ながら恐縮です。。)ところですが、
その上司は社内でも特に忙しい人間であり時間がなかったはずです。
ここで気づいたことは、
業務を1からやらされることによって、
考える力と調べる力が養われたということです。
裏を返せば、私の実力が伴っていれば、
上司のいくつかのフィードバックは必要なかったのです。
(つまり、先人のトライアンドエラーを追体験させられることによって育てられたと見ることができます。)
一方でどうでしょう。
例えば、業務を任された段階で全ての答えを与えられていた場合を考えてみます。
最初から答えが目の前にあるわけですから、
リサーチする必要もなく、
ある種 作業的にこなすと思います。
とすると、考える意欲も希薄になってしまい、
そこには成長はなかったと言わざるを得ません。
これが将来的にどのような状況を起こすか。
例えば、新規事業部を立ち上げるシチュエーションがあったとします。
そのときに上司からその1から立ち上げる事業の一端を任されたときに、
これまでの下積みにおいて1から何かを調べ上げて、
作り上げた経験があるのとないのとでは成果が大きく違うと考えます。
(なので、今ではその上司に感謝をしている部分があります。)
仕事の効率化はいつの時代も求めるべきであると思いますが、
時には、マニュアルをあえて作らないという選択肢も必要だと感じました。
そして、怠惰ではなくあえてマニュアルを作っていないのであれば、
そこは部下に伝えることで不満にもならず教育がされて良いのかなとも思いました。
「上司が教えてくれない」と心の内でこぼしている方がいらっしゃいましたら、
このブログを参考にしていただければ幸いです。
幾年も時を超えて受け継がれるものは、
マニュアルではなく、その人自身に宿る経験である。
ありがとうございました。
笹川