給与は利益から出ている
いつもブログを読んで頂きありがとうございます。
ラストコンパスの秋岡です。
建築業界に特化した評価制度や給与制度の作成サポートをラストコンパスでは行っております。
その中で、給与制度は非常にデリケートであり、既存制度から移行するのに抵抗がある会社様も多くいらっしゃいます。
給与制度のご相談を頂く会社様の多くが、基本的には明確なルールがなく、制度作成に伴って、改めて社員の現行の給与が正しいのか、修正が必要なのかを考えることになります。
そして、経営者は社員のことを考えて、数カ月かけて作成した給与制度をいざ発表した時、社員の方から、
「もっと多く私はもらっていいはずだ」
と不満が出るケースもあります。
そんな時、ぜひ、社員の方はまず、自分がどれだけ会社に貢献しているのか?
ここを正しく認識することが重要だと考えています。
まずはじめに、給与は利益から出ていることを理解することです。
高い利益をお客様からもらうことに抵抗のある社員も少なくありません。
お客様のことを思えば、なるべく安く提供したいと考えているからかもしれません。
実際、お客様が安く購入できることはいいことです。
しかしながら、それと利益の話は別問題です。
利益が低いと、単純に会社で分配できる資源が減ります。
資源が減れば、社員の給与も減りますし、会社として必要な経費を払えなくなります。
最終的には、会社が存続できないことになり、結果、契約したお客様に対して、何のサポートもできなくなります。
つまり、利益を削るという行為は、社員の給与、会社の存続、お客様への信頼を失うことに繋がることです。
利益は1円でも多く頂けるように、努力しなくてはいけません。
そして、それは、目の前のお客さまを守ることになる訳です。
次に、利益=自分の給与ではないことです。
職種でも営業であれば勘違いしがちなこの項目です。
例えば、営業で1000万の利益を会社に残した時、給与を1000万ほしいと考える方がいます。現実問題、それは不可能です。
まず、営業経費が掛かっています。会社は成果が出る出ないに関わらず、集客宣伝費用をかけています。その他にも、交通費などの経費も必要です。
そして、会社が支払ってくれている給与に関しても、各種保険などの費用が必要です。
一般的に、自分がもらっている年収の3倍~4倍の利益を会社に残すことで、初めて、その年収の分を会社へ貢献したという風に言われています。
そうなってくると、営業で仮に3000万の利益を出したら年収1000万かというと、またまた、そうではありません。
営業だけで仕事は完結しません。
設計、インテリアコーディネーター、工務、事務経理など、多くの方のサポートがあって初めて、利益に対する対価をお客様に提供することが可能になっています。
なので、会社によって、その案分はことなりますが、3000万の利益があったとしても、それを関わった仕事の割合で割れば、少なくとも3分の1くらいになってきます。
経営者のほとんどは、社員に給与をしっかりと支払いたいと考えています。
その一方で、そうできない理由もあり、思うようにできていないこともあります。
利益を出すことは、経営者だけでなく、社員にとっても、決して他人事ではない内容です。
もしこのブログを読んでいる社員の方で、自分の給与が少ないのでは?
と考えている方は、一度自分が会社に対して、どれだけ利益の貢献をしているのかを考えてみてはいかかでしょうか?
それでは。