持てる者と持たざる者
ラストコンパスの笹川です。
今回は「今の時代にあった商品を持つこと」の是非に関して、お伝えできればと思います。
コロナが収束しない中で如何に売り上げを確保していくのか、
苦心されている会社様も多いことと存じます。
国民の在宅時間が長くなったことで、
その生活にあう新サービス・商品を多くの会社が企画・開発している事がニュースで取り沙汰されています。
まずは、その中から革新的に感じた事例を2つご紹介します。
・家庭用ビールサーバー
コロナで外食が減ったことでビール醸造会社が軒並み新商品として家庭用のビールサーバーを打ち出しています。
キリンビールなど大手のビールメーカーや地域のクラフトビールカンパニーなど情報感度の高いメーカーが新しい時代に適応するチャレンジを常にしています。
例えば、キリンビールが提供している家庭用ビールサーバーであれば、
毎月の基本料金が3000円で、ビール本体の料金としては5000円/4L〜提供しています。
1杯あたり400円程度のコスパになるため、居酒屋で外で飲むのと同等の金額にはなりますが、
外食で消費していた飲み代と思えば前向きに検討する方も多いようです。
月二回の配送料金やサーバーレンタル代はコミコミです。
参考ページ
キリンホールディングスの昨期売上は1,849,545百万円で社員数は31151人と余裕がありながらも先手先手で策を打たれています。
B to Cが主軸の事業形態で売り上げが激減する怖さを知っているからこその戦略かと思います。
大手の会社ほど経営コンサルティング会社と付き合いが多いものですが、
だからこそ経営判断の精度は高くなるので参考になると思います。
・フードデリバリー事業
同じく在宅時間が長くなり、飲食店が時短営業している中で、
自宅や会社への食品(または飲料)配達サービスを新規に始めている企業が多くあります。
FoodPandaやUber eats、出前館、DiDiフードなどです。
こちらも現在の需要にあった商品展開で売り上げを伸ばしていますが、
それだけではなく付随するサービスまでも時代に合うようにしている点が特徴的です。
例えば、
支払いは電子決済に対応していたり、商品の渡し方は建物の外で手袋をはめた状態で行うように徹底したりしてコロナ対策をしている会社もあるようです。
配達員の現在地がアプリで逐一わかるようになっているのも非常に魅力的です。
いままで店舗の立地的に客入りが少なかった飲食店もこういったデリバリーサービスの恩恵を受けているものと思います。
では、お客様受けするような 時代に合った商品を持つことのメリットは何があるのでしょうか。
3つお伝えします。
①HPや店頭に商品があった場合はその会社が提供しているものが分かりやすいので、
お客様からすると問い合わせする心理的ハードルが下がってきます。
②「この会社はこの商品を扱う会社だ」という会社としての
キャラ付けができ他社とは差別化されたブランディングができます。
③毎回の提供物が似てくることで現場のオペレーションが高精度で迅速な形へレベルアップしていきます。
例えば、ラーメン屋さんでも、
「うちにはメニューや定価はありません。あるのは圧倒的なラーメン哲学のみです。
お客様が欲しいものを多少の時間をかけて作り上げます」
というA社と、
「うちにはこんなメニューがあります。特に自信があるのはこれです。
価格はこうで、トッピングは◯種類ご用意しています。迅速に提供します。」
というB社。
両者ともにお客様はつくと思いますが、
大多数はB社に足を運ぶのではないでしょうか。
実際には在庫管理の問題等からAのビジネスモデルのラーメン屋さんはないかと思いますが、取り組んだとしても大変苦労するはずです。
商品を持つことに関しては、
「お客様層が限られてくる」「他社と似通ってくる」「利益が残りづらくなる」などの見方はもちろんありますのでそこは否定するつもりは一切ないです。
しかし、
サザンオールスターズやミスターチルドレンなど
大人気の歌手でも時代に合った新曲を日々打ち出しているからこそファンがついてきています。
旬で新しいものを打ち出すことは日々の企業努力を裏打ちする証拠にもなってきます。
弊社では建築業界に特化したコンサルティングを致しておりますが、
各コンサルティングメニューには名前があり、定価があり、分かりやすい料金体系で商品としてご提供致しております。
ご検討いただく機会があればぜひ上記の考え方もご参考にされてください。
持てる者が生き残り、持たざる者は淘汰されてゆく
ありがとうございました。
笹川