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財務改善

みなさんこんにちは。永野です。

 

今日は、業界を一歩外に踏み出し他業界の財務改善についての動向を見ていきたいと思います。

 

まず、私が関心を持った業界は100円均一です。

100均と言えばダイソー。

と代名詞にもなっているほど急成長を遂げている会社があります。

 

では、2位をご存じでしょうか?

 

ご存じの方も多いかとは思いますが、2位はセリアです。

ちなみに3位はキャン★ドゥです。

 

このセリアがすごく面白いので見ていきたいと思います。

 

セリアは3位のキャン★ドゥと売上で2,2倍程差を広げているのですが、

なんと利益は8,8倍の差を広げています。

 

今回注目していきたいところは、売上ではなく利益です。

 

なぜ売上の差が2倍なのに利益の差が8倍もあるのか?

 

これは、今から約10年前にセリアは、競合が行っていない投資を行っておりました。

 

一般的な100均は海外で大量生産を行うことで製造原価を削減することで

売価100円を可能にしております。

 

もちろんセリアもこれは同じです。

 

大量生産をすることで一つあたりの原価削減を行うのは限界がある。

そこに人件費が加わり100均の平均利益は5円程度。

それに比べ、セリアは20円程度です。

 

他社と4倍もの利益率をたたき出す為に行ったことが、

人件費の削減

です。

 

人件費と言っても店頭スタッフの給料を下げるわけにはいかないので、

目を向けた先は、棚卸業務です。

 

棚卸は全ての作業が終わるまで概ね1日かかる大仕事ですが、

セリアでは30分で終わらせることが出来ます。

 

時間の短縮を可能にし、そこにかかる人件費を浮かせた。

 

人件費を浮かせたので、原価削減に直結し、利益率が競合と比べても高くなった。

という訳です。

 

 

業績が良かった時に更なる売上増を図る為に出店展開をするという選択肢もありますが、

セリアの場合は逆に、業績が良かった時に利益改善に資金を投じた。

 

なぜ、そのような対応をとったのかと疑問に思うところもありますが、

そこに大きく関わっていたのが、経済の動きでした。

 

100均のように原価を下げ、販売個数を上げている業界にとって

一番痛いのは、原価の高騰でした。

 

100均と謳っている以上150円にするわけにもいきませんので

原価が高騰するにつれコスト交渉を行ったりしなければいけません。

 

その都度交渉をしているようでは、もちろん協力業者も

『私たちもギリギリでやってるんです。(泣)』

と言われてしまい、思うようにコスト削減も出来ず、

利益を切り詰める羽目になってしまいます。

 

このような事態になる前に手を打って、業績を上げ続けたセリアは

今の状況だけでなく、先の状況まで考えた行動として

まさに戦略勝ちだったと言えます。

 

 

今日は、100均の業界に触れてみましたが

建築業界にも同じような事が言えると思います。

 

毎年恒例行事のように訪れる建築資材高騰ニュース。

 

お客様の予算に合わせる為に、現場ごとに交渉をいれて

何とか予算内に抑える。

 

そうなる前に、先行きを考えて手を打っておくのも

今後の生き残りの為に必要なのかもしれませんね。

 

 

最後に・・・

全ての業界において言える事ですが、原価高騰によって廃業せざるを得ない

企業様はほぼ100%利益率の低い企業みたいです。

 

今食べていける最低限の利益ではなく、

今後を見据えた利益を残していきたいところですね。

 

 

私たちラストコンパスはこのようなご相談にも乗らせて頂いております。

お気軽にお問い合わせください。

 

永野

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