トレードオフの判断基準
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
ラストコンパスの秋岡です。
「我が信条」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
医薬品、医療機器などを取り扱っている大手企業「ジョンソン・エンド・ジョンソン」が掲げるコアバリュー(企業にとって最も重要な価値観)が「我が信条」です。
そこには、「ジョンソン・エンド・ジョンソン」の価値観が書かれています。
原文に関してはぜひ、ジョンソン・エンド・ジョンソンのHPをご覧になって頂ければと思うのですが、コアバリューとしては珍しく、文字数は1,000字以上となり非常にボリュームがあります。
長いものだと形だけのモノになることが多いですが、これがおおいに役に立ったことがあります。
1982年ジョンソン・エンド・ジョンソンの看板商品であった「タイレノール」という解熱鎮痛剤を服用した方が相次いで亡くなった事件がありました。
実際は、商品に問題があったのではなく、何者かが毒物を入れていたことが後の調査で分かっています。
しかしながら、その結果がわかったのは後の話ですので、当初はどう迅速に対処するのかが問われます。
そこで考えられる方策として、
- 顧客の安全を優先し、いくらかかるかわからない費用をかけて回収する
- 株主を優先し、商品の安全性を公表し、信頼回復に徹する
どちらか一方の選択しかできない状況の中、ジョンソン・エンド・ジョンソンの経営幹部は迷わず、①の顧客の安全を優先し、回収することにしました。
回収には1億ドルという金額が実際にはかかったようです。
なぜ、そのような決断をすることになったかというと、「我が信条」に、顧客が第一優先であることが記載されていたからです。
大きな事件ではありますが、その対処が迅速であったからこそ、今も顧客から信頼を集める会社であり続けるのだと思います。
変化が目まぐるしい現状において、選択を迫られる機会が多いと思います。
経営者だけでなく、社員も時にはその場で何かしらの判断をしないといけないこともあります。
課題の大小に関わらず、こう決断してほしい、こう選択してほしいというのがあると思います。
そんな時、いかに会社の価値観が浸透しているかが重要です。
クレーム産業と言われる住宅業界において、一つの選択や決断がクレームを大きくも小さくもします。
このブログを読んでいただき、社員に考え方の浸透に不安を感じる方は、ぜひ一度弊社が主催する人材戦略セミナーにお越しください。
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それでは。