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ファクトフルネス

2020年度、最後のブログとなりました。

1年間、お疲れさまでした。
今年もいろいろなことがありましたね。

リモートワークが普及したり、
マスク生活が当たり前になったり、
あつ森や鬼滅が大流行したり、
忘年会という儀式がなくなったり、
実にいろいろな変化がありました。

…

殆ど「あれ」関連ですね。

流行後のラインナップを見ても分かるように、
2020年は「コロナの年」として後世まで語り継がれそうです。
実に記憶に残る年でした。

さてさて、年末ということで、
今回は、今年読んだ本のTOP3を発表します。

※ジャンルが異なるため、順位はつけません。


★坂の上の雲
 著者:司馬遼太郎

以前より、多くの友人に薦められていましたが、
薦められるたびに内容を熱弁されてきたため、
ほぼ読んだ気になってしまっていました。

そのため、後回しになってしまい、
結局この歳になってようやく読むことができました。

そして、
「もっと早く読んでおけば良かった」
と後悔しました。

100年前を生きた私たちの先祖が、
何を考え、
何のために、
死力を尽くしてきたのか。

子孫の私たちは知らなければならない、
知る義務がある、
と思わせてくれる1冊です。


★岳飛伝
 著者:北方謙三

大水滸伝シリーズのクライマックス。
自信をもってお勧めします。
ただ、マニアックなので説明は割愛します。


そして今回最もお勧めしたいのが、こちらの本です。


★ファクトフルネス
著者:ハンス・ロスリング

思い込みを疑え。
正しく事実を知れば、モノの見方が変わる。
見えなかったものが見えてくる。
そんな本です。


しかし、私はこの手の本があまり好きではありません。

理由は、
「データや統計を都合よく切り取り、
読者の価値観をひっくり返した上で、解決策を提示する」
というのは、良くある手法の一つです。

この手の本の多くは、
頭に疑問符を抱かせることで、手に本を取らせる手法であり、
「伝える」よりも「売る」を優先しているように思えてしまいます。

勝手な思い込みかもしれませんが、
そのような理由から、あまり読みたくない類の本です。


しかし、今回興味を引いたのは、この本の著者です。

実は著者であるハンス氏は、
本を書き終えた直後に亡くなっております。

ハンス氏が本を書き始めた後に、すい臓がんが発覚し、
余命が数カ月と分かっている状況で、
残された時間のすべてを注いで書き上げた本です。

この本は決して私利私欲のために書かれた本ではなく、
「1人の学者が全人類に残した遺書」だと感じられました。

そして様々なメッセージがある中で、
結局、「あるひとつの事実」を伝えてくれてるのではないかと感じます。

それは、
「世界は良くなっている」
ということです。

私たちはつい「昔は良かった」と思いがちです。

少年犯罪、ブラック企業、パワハラ、イジメ、度重なる自然災害、
地球温暖化、核戦争の可能性、未知のウイルス etc.

様々な社会問題を目の前に、
人類の今後を不安視していまうことが多いと思います。

しかし、この本を是非読んでみてください。

人類は確実に良い方向へと進んでいることが理解できることでしょう。


この50年間の間に、
・世界中の貧困層の人たちは60%から9%に減り、
・地球上に存在する核兵器は年々減少しており、
・HIV感染者は以前の10分の1以下となり、
・フロンガスによって一度は破壊されかけていたオゾン層は回復しており、
・奴隷制度や身分制度、強制労働が急激に減少しており、
・5歳以下の死亡率は5分の1に減っており、
・自然災害や戦争による死傷者は年々減少しているのです。

他にもたくさんありますが、
これだけでも、人類は良い方向へ進んでいると言えるでしょう。

悪いことは記憶にも残りやすく、
ニュースにもなりやすい。

しかし、
良いことは記憶に残りにくく、
ニュースにもなりにくいものです。

だからこそ、
良くなっているという事実を認識することができず、
今を否定的に、そして昔を肯定的に思ってしまうのです。


多くの会社でも同じようなことが起きているかもしれません。

昔の方が、
市場が良かった、
社員が良かった、
協力業者が良かった、
時代が良かった、、、

など、
いまを否定的に見てしまってはいないでしょうか。

そして、
全人類が平和を望み、
そして世界が良くなってきたように、
社長や社員が会社の発展を望んで行動しているのであれば、
会社も確実に良くなっていくことでしょう。

「昔は良かった」と過去を振り返るばかりでなく、
さらに良くなっていく未来を目指して、
来年も頑張っていきましょう。

それでは、良いお年をお迎えください。
来年もまた宜しくお願い致します。


後藤
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