原価管理こそが最強の経営戦略である理由
原価管理こそが最強の経営戦略である理由
代表の伊藤です。
3ヶ月前、とあるK工務店の経営者と話していた時のことです。
K工務店「受注は取れてるんだけど、蓋を開けてみると利益が取れてないんだよ」
伊藤「そういえば社長はコストダウンってしっかりされているんですか?」
K工務店「まあ、うちはコンサル入れてコスト下げてるからね」
伊藤「ではその点は問題ないですね。
ところで毎年何月にコスト交渉されているんですか?」
K工務店「いやっ、そのっ、毎年いつというのは決めてないけど・・・」
伊藤「、、、。ということは、高い業種や仕入れをたまたま何かの情報で知ったら、
その都度交渉をしているということですか?」
K工務店「普通そうなんじゃないの?」
伊藤「・・・」
上記のような意識レベルの会社で競合・競争を勝ち抜ける会社はいません。
どうにかなるのであればそこはかなり受注の取りやすい市場と言えます。
今回は、表題の通り
原価管理こそ最強の経営戦略
である理由をお伝えしたいと思います。
先ほどのK工務店。毎年安定した利益が確保できず
苦しんでいました。毎年の受注頭数は15棟くらいです。
しかし、毎年残る利益は1000万もなく、
やもすると赤字転落もあり得る、気の抜けない状況が続いていました。
こんな状況を打開すべく、さまざまなセミナーで勉強するものの
何に対してもお金がかかる…
インスタ戦略を取り入れるもコンサルを雇わないといけないし、
HPを作り込むのにも費用がかかる。
展示場だって莫大な費用がかかるし、そもそもチラシくらいの金額でも
胃をキリキリさせながら費用を投じている。
財務に不安があるため費用のかかる経営対策に
踏み切れずただただ足踏みしているだけという場合も多かったそうです。
しかし、原価管理から始まる経営戦略を取るとどうなるか?
まず、徹底してコストダウンを図る。
つまり受注残物件のコスト交渉をするというものです。
例えばK工務店であればこれからの着工が3棟ありました。
私たちの原価管理のコンサルティングで、まず
1棟121万円のコストが削減できました。
そうすると、受注残が3棟ありましたので
3棟×121万=363万
の手元資金が「余分に」残ります。
その余分に残った資金を全額広告に投資します。
集まった顧客に対して、
コストが下がった分の半分を顧客還元、
もう半分を利益に充当します。
そこで出た増益分を
更なる成長戦略に投資していきます。
単純にして明快。
至ってシンプルな経営戦略です。
こんな考え方もあります。
A建設は年間5億、経常利益2500万の会社でした。
コロナのような有事に備え、2倍の経常利益がほしい。。
経営者はそのような考えを持っていました。
利益を倍にする方法は2つあります。
①原価を5%下げる
②今より2倍の売り上げを上げる
①②ともに利益が5000万残りますので
利益は現状の2倍です。
しかし、リスクは違う。
②の方は
・広告費2倍
・人件費2倍
・人が増えるからマネジメント能力も必要
・教育費も必要
・出店も必要
何もかも費用がかかります
それに比べ①はなんのリスクもありません。
経営戦略としてどちらを優先して取り組むべきかは明白です。
私の知っている会社で
しっかり毎年利益を上げている会社は
必ず「高いレベルの原価管理」をされています。
当然、建築原価だけでなく
印刷費や電気代、PCの費用までありとあらゆる原価管理です。
なぜ優秀な経営者はそんなにも原価管理を大事にするのか?
考えるまでもないですね!
減益したくない
からですね。
毎年増収したいですよね。
「したい」というか「しなければならない」ですよね!
だって、逆の毎年減益だったら「倒産」しますからね!
これからの時代、減収は避けて通れない道でしょう。
しかし「減収でも増益」するとしたらそれは、
原価管理を極めるしかありません。
当社も12月はコスト改善月間です。
模範になるようガチガチに原価管理したいと思います。