大久保です。

大学生時代、沖縄に1週間ほど旅行に行った時の話です。

 

 

その旅行は高校の先輩と2人で行った旅行なのですが、
沖縄の離島を巡りながらシュノーケルや星空を堪能し、
街に繰り出し酒を飲む。

 

 

そんな大学生ながら素晴らしいプランでしたが、

当時お金も全くなかったので、
飛行機も最安を確保し、所持金数万円ほどを握りしめて行った旅行でした。

 

 

もちろん宿泊は普通のホテルに泊まれるお金もなく、
1泊2000円ほどで泊まれる「ゲストハウス」が
私たちの1週間の寝床でした。

 

 

ゲストハウスに初めて行った私の感想は、

まさに「収容施設」そのもの。

 

 

部屋内に複数ある2段ベッドで見知らぬ人と寝る。
そんな生活を余儀なくされるわけです。

 

 

そしてゲストハウスのリビングには
「プレステ」が置かれてあり、そこで出会った知らない人同士で
「桃鉄（人生ゲームのようなもの）」をずっと対戦してる。

そんな異様な空間でしたが、

 

 

そこはホテルのような高級さも美味しい料理もないですが、
それとは全く別の感性を抱かせてくれる何かがありました。

 

 

私は当時、
ゲストハウスと聞くと、
数日泊まる宿と思っていましたが、
そこにいる人は全員もう数年間ほど定住している人がほとんどで、

 

 

ある人物は、脱サラして沖縄に移住してきた人。
ある人物は、日本中を旅行している人。

 

 

昼は自然を楽しみ、
夜にはそのゲストハウスのみんなで
テレビゲームをして酒を飲む。

 

そんな1週間を過ごしたわけです。

 

 

ある夜、

そこで出会った
世界中を旅しているある男性とお酒を酌み交わしながら、

色々と話が盛り上がった中で私は、

 

 

「やっぱり一期一会って大事ですね。」

と、ふと漏らした言葉に対して、

 

 

「出会いは大切ではないよ。」

 

 

と真剣に言われたのが、

当時ものすごく衝撃的でして、

（いやいや、この流れだとそこはイエスだろ！と心の中でツッコミをいれましたが・・）

 

「そんなことないでしょー」

と言ったのですが、

 

 

どうやら話を聞いていると、
世界を巡って様々な出会いがあり、
その出会い1つ1つを大事にしていると、キリがない。
そんな内容でした。

 

 

しかし決してネガティブな意見ではなく、
様々な出会いの中で、
合う考え方や、合わない考え方を取捨選択して、
自分の考え方にすることが大切なんだということが
その言葉の真意でした。

 

 

つまりこの言葉は、

 

 

私の「一期一会」の言葉が軽すぎたのを
咎め、「出会いが大切」ということを
その人なりに伝えたいがために、言語化した結果。

 

「出会いは大切ではない。」

という言い回しになったわけです。

 

 

一見矛盾しているようですが、

私には、その人の言葉が10年経っても
こうして突き刺さっているのです。

 

 

「出会いは大切ではない。」

それを言った
その人の名前も今はもう覚えてません。

 

 

もしかしたらその人との出会いは
私にとって結果的に大切ではなかったということなのかもしれません。

 

 

しかし名前は記憶から消えても、
言葉やメッセージは記憶から消えない。

そんな強烈な言葉を
残せる人物に、

 

 

私もなりたいと思った旅行でした。