正解を断定するリスク
大久保です。
飲食店とか行ったら
メニューの単価や立地条件や接客、人の入り方や競合の有無を、無意識に確認したりすることありませんか?
実は自分は人生で働いていた居酒屋が
自分が辞めて1年以内に全て潰れるということがあったので、
「売れ残るか潰れるか」
その辺が結構敏感になってしまったのです。泣
なので今回はその時の話をします。。
私が8年前ほど働いていた大衆居酒屋がありました。
そこは、平均客数4組、平均客単価2000円ほど。顧客の平均年齢24才くらいの若年層中心の店。
大阪の都心部で人通りもかなり多く
、周りにはクラブやキャバクラなども多い、いわゆる歓楽街のような場所で、そこのビルの3階でした。
そこそこブランドもあるため、10年ほどこの居酒屋は繁盛していたのですが、店長が変わり1年程したタイミングで結果的に潰れてしまったのです。
上記の立地条件とターゲットの条件で、店長が指示したことが
① お客様第一で接客を重視
② 料理のクオリティ重視
この指示した方向性が店を閉店にまで持っていったのですが、理由は明白ですよね?
実態は、
接客を重視した結果、スピードと回転数が落ち1日の売上が落ちた。
若年層しか来ない店にも関わらず料理のクオリティを重視したため、オペレーション全体のスピードが低下した。それによりクレームが多発した。
という結果でした。
更に頑なにその方針を変えようとしなかったのも驚きですが、、
一見、店長もサービス重視・接客重視と良識のあることを言っているように思えます。
が、
前提となる条件を加味すれば
それは最も良識のない判断となると思います。
来店するお客様の90%は、そこの店に料理を楽しむために来ているのではなく、手っ取り早く安く飲みたいだけ。
お客様に満足してもらいたいと思っていた
店長の願いは、
そのお客様にとっての安らぎの場所を失うという結末を生んでしまったという悲しいお話です。
顧客満足=接客やサービスの質
という
正解を断定してしまうことが
結果的に不正解な結末に終わったという
お話でしたが、
世間を見渡せば、あまり深く考えたことないような”正解っぽいこと”で溢れてるような気がします。
だからその”正解っぽいこと”を疑っていくことで新しい何かを発見出来れば、
色々なビジネスチャンスが転がってくるのかなと、個人的に思っています。